『ラブ、デス&ロボット』という作品集

 SFはやっぱり面白い。SFはそこにないものをあるものとして描く。つまり、想像の世界にしか存在しない事物が平然と登場するのである。そこに根拠はない。それらは未来のように描かれた作品だ。だからSFにはその時代の傾向だって顕著に表れているのかもしれない。それにもかかわらず、自体に捕らわれず統一するテーマとしてロボットやテクノロジーが多い。
 『ラブ、デス&ロボット』は超短編映像の作品集である。長いものでも20分に満たない。しかしながら、そこに登場する映像は超最新のグラフィックス(動画)である。実写作品は一つもなく、限りなく実写に近い創作もある。それは本当に人が登場していないのか?とワクワクさせてくれる。これが短編じゃなくて長編だったら絶対に見ていただろうなというような作品も多々存在する。アニメ作品もあるので、3Dだけの作品にはとどまらない。
 目新しい物語はない。ありきたりなSFの内容である。実際にwikipediaで『ラブ、デス&ロボット』を見ると、原作を調べることができる。従って、最新の物語というよりは、一昔前の物語の再生である。ある意味ではリメイク(作り替え)と呼ぶことができるかもしれない。
 SFではなぜかしらお決まりのようにたまにセクシーな(色っぽい)場面が登場する。本作を見ても、いくつかの作品はちょっとエロティック。けどそのシーンが常軌を逸していて、そこがまた面白い。作った人にその性癖を聞きたくなる。言い換えれば、どんな愛でも本作は受け入れているのである。
 個人的には「ソニーの切り札」が好きだ。巨大なモンスターを操ってモンスター同士を戦うという話の筋だ。巨大なモンスターを操るソニーが刺されて死ぬ、と思いきや人間としてのソニーはただのロボットでしかない。本体は巨大なモンスターなのだ。巨大なモンスター自身がソニーだという事実を知ると、もう一度このエピソードを見たくなる。
  ありきたりなお話だが、凄い映像美がお勧めだ。映画よりもメッセージ(伝言)は直接的で、ドラマよりは深くない。食べ物に例えるならおつまみだ。別に味わわなくてもいい。けれども、せっかくあるんだから味見してみてもいい

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